あの日に見た(かった)ムラサキを〜JINDEPENDENCE
あの日に見たムラサキを
また見に行けたらいいな
私はムラサキを見に行けなかった。
だから私にとっては
あの日見たかったムラサキを
いつか見に行けたらいいな
と言った方が近い。
いつか、いつの日か、
そう思って生きていたけれどなかなか出会えずにこの日を迎えてしまった。
2018年5月23日。
JIN AKANISHI JINDEPENDENCE TOUR 2018ライブビューイングに行ってきました。
そもそもパニックもちの私はスタンディングのライブは体のことを考えるとどうしても行けなくて、それはまぁ諦めがついているのだけど、とにかくチケットを取ろうという気は初めからさらさらなかった。
Blessedの幕張公演には参加したし、今年分はいいか〜なんてのんきに構えていた。
のに。
初日のレポが流れてきてたまげた。
ムラサキを?バンドで?歌った?ですって??
いやいやいやいや。勘弁してくれ2018。何が起きてるんだよ平成最後の年よ。落ち着いてくれよ。
そうしてライブビューイングに行くことが私の中で確定事項となった。脊椎反射で申し込んだ。
本題に入る前にムラサキ記念日について少し書いておきたい。
5月19日は通称ムラサキ記念日、仁亀厨の暦では祝日として扱われている。
2009年Break the Records東京ドーム公演の4日目でその事件は起きた。
メンバーが日替わりでメドレーを披露するコーナーがあったが、当日担当の赤西仁はあろうことか幻のソロ曲ムラサキを選曲した。
今でこそムラサキは音源化されているけれど当時はレア中のレアで、それだけで号泣案件なのに仁亀で歌い出すんだからもう大変。よかったドーム吹き飛ばなくて。いや多分相当ギリギリだったと思う。
私は基本的には闇写も密録も苦手というか反対なんだけど、こればかりは感謝している。
当時は青い鳥もなくて、親に隠れてこっそり古き良きコンテンツ(察してくれ)を覗いてはとんでもないことが起きたらしいことを知り、ようつべに飛んだ。
はっきり言ってほとんど何も聴こえない。
オタクの叫び声が大きすぎて。
しかも仁亀を撮ろうとしているのはわかるんだけどきっと多分撮っていた人も自分の目に焼き付けたかったんだろうね。手元がおぼつかない。
でも頑張ってくれてありがとう……
長くなったけどとにかくとんでもない、の一言に尽きる。
私はその公演に入れていなくて(初日とオーラスに入って満足していた人間)、伝聞の知識でしかないけれど、この時の歓声がこの世で一番大きかったらしい。
ステージに立つメンバーが耳を塞いだっていうんだからホンモノ。
まぁとにかくムラサキは特別な曲だ。
それが聴けるならいくらでも払う。ライビュに駆け込んだ。
「一番嫌いな曲です」
一生大事にしたい言葉だ。これだから私は一生この人に敵わない。
「芸能界は嘘をつきとおすところだから」
なんて少し意地悪く片方の口角を上げながらふふふ、と笑って話した仁くんを見て、やっぱり幸せになってほしいなぁって胸が締め付けられた。
火のないところに煙は立つんだよ、なんて言うような人で、誰よりもマスメディアを恨んでいておかしくないはずなのに、そうやって笑うの。なんで世の中はこの人の健やかな心の在り方に気づかないんだろう〜。うーん悔しい。
でもそんなことすら笑うんだろうな。お前が気にしてどうすんだよばーか、って。
そうやって少し笑って、不意に何かが噛み合ったみたいに、
「一番嫌いな曲です」
って言ってムラサキを歌ったの。信じられる?こんな夢みたいなこと。
……世界で一番かっこよかったなぁ。私はKAT-TUN全員のことを全員愛しているけれど、女として惹かれて惹かれてどうしようもないくらい惚れてるのはもしかしたら仁くんなのかもしれない。でもそうやって人生狂わされた女が星の数ほどいると思うと誇らしくて、これからも責任とって全員のこと抱いてね。
それにしてもあの頃はまさか10年近く経って左の薬指に指輪をして
君には他の誰かがいる
って歌い出すなんて思わなかったよね。
いつの間にか遠くまで来てしまったな。
あの頃とは何もかもが変わってしまったけれど、仁くんが人間らしい幸せに包まれて素敵な人生を生きてくれて本当に嬉しい。これであの09年10年の辛そうな姿のままだったら今私は仁くんが歌うところを受け入れられなかったかもしれない。世界のことを許せなかったかもしれない。
あの頃の私へ。
悲しいね。悲しいよね。でもね、あなたが信じたんだから大丈夫だよ。どんなことがあってもどこにいても仁くんは仁くんだし、KAT-TUNはKAT-TUNだから。
これだけは言える。
話が逸れてきたけれど、とにかくムラサキを聞くことができて本当に幸せだった。
あの頃の歌い方の名残が感じられて、私は嬉しかった。ムラサキを歌う時の、どこか切羽詰まったような声、ね?
careもムラサキも、イントロを聴くだけでものすごい力であの頃に引き戻されて、あの頃の記憶や願いや感情に溺れそうになる。
私にとってあの時代が人生の宝物で、多分おばあさんになってどれだけボケてもこの頃の話だけは何千回もすると思う。「もーまたおばあちゃんこの話してる!」って孫に怒られると思う。ボケてるから許して聞いてほしい。
それでね。もう一個だけ言わせて。
そのあとがMi Amorなの。
私、実は幕張公演のあとにこんな↓書き出しのブログをこしらえていた。未完でお蔵入りしたけど。
光は織ることも、束ねることもできる。
赤西仁の手にかかれば、すべての光は意思をもち、彼を取り巻く世界になる。
これから私は夢物語を書く。私だけの夢物語。
「Mi Amor」
あの時私は彼と世界にふたりぼっちだった。
暗い森を手を繋いでどこまでも走って、ついにひらけた高原に抜けたと思ったら満天の星空。
信じられない程美しい光景に言葉を失う私に彼は言うの
"A Star Falling for you"
今まで私は彼が走っていく背中を必死に追いかけていて、いつか置いていかれるのではないかと不安だった。
この瞬間だけは、本当に私は彼と世界にふたりぼっちだった。
いやポエム成分100%すぎて怖い。けど当時は本当にそう感じていて、その時の気持ちは今でもよく覚えている。
置いていかれそう、という感覚はKAT-TUNを追いかけてきた十何年の間ずっと感じていて、置いていかれたくなくて死ぬ気で走り続けてきた。
それなのにこの時のこの曲で、なぜかその焦燥感がふと解けて、柔らかな恋みたいな味の幻を見た。それくらいこの時のMi Amorは優しくて美しかった。
そんな幕張公演からほんの2ヶ月弱。
今度聴くMi Amorは再び手を引かれて星空を駆けるような曲だった。
船出前夜の3月に聴くのと出航してからの5月に聴くの、やっぱりその差が大きいのかな。それともこれも仁くんの魔法かな。なんて思ってしまった。
ムラサキで過去と今が溢れて涙が止まらない私の手を強引に引いて「お前はもう立ち止まらないんだろ。もう走り出したんだろ。また止まってどうすんだよ」って怒ってくれたみたいだった。妄想です。妄想ですけど、本当に本当にそれで救われて、もう、これ以上言葉にならない。
だいたい書きたいことは書いたはず。以下、余談。
赤西仁さんえっちすぎでは????いや知ってたけど。やっぱりゆるゆるな服が孕む体と服の隙間がさぁ……大勝利だよね……。あと髪。切ってー!って叫ばれてたけど(笑)私は長髪大好きだよ。最後まとめ髪で出てきた時の髪留め、メイサちゃんのだったら可愛いのにな?!(絶対メイクさんのだよね。わかってる。メイサちゃんとメイクさん字面似てるな)
全体的にMCがぽやぽやじんじんで母性が飽和した。そういえば今回ケイボに会えなくて少し寂しい。
あとは思い出したら追記する!
とにかくムラサキで素敵な景色が見られましたありがとうございましたというお話でした。